22ー26(全1巻) あらすじ&感想

こんにちは、波黎ひろみです。

今回も引き続き藤本タツキさんの短編集を紹介します。

22ー26

作者:藤本タツキ
出版社:集英社
出版年月:2021.11


ルックバックと並んでいたので一緒に購入してみました。
こちらは4本の読切が収録されたものになります。

読切は、特にファンタジーものは世界設定の理解をするのが結構億劫な場合も多いのですが、藤本さんの作品はそういったことがなく読みやすいイメージでした。

折角なので、ひとつずつ感想を書いてみます。


「人魚ラプソディ」
人魚の血をひく少年が主人公のお話です。
藤本さんいわく「普通の話」を描いたそうで、確かにいつもの切れ味が弱く普通の印象です。
綺麗にまとまっていると思いますが、意図的にまとめてあるという感じでした。
普通とは一体。

「目が覚めたら女の子になっていた病」
題名そのままのお話。冒頭から笑えました。
あり得ないんですが、もしあり得たならこうなるのかな、と思わせる説得力が凄い。
ラストが個人的に藤本さんらしいな、と思いました。
下手に普通(?)に解決するより良かったです。
何気に考えさせられる。

「予言のナユタ」
悪魔のツノを持つ女の子を妹にもった、少年が主人公のお話。
ナユタ、可愛かったです。
悪いことは悪いことのままとして描かれていて、色々と美化しすぎてないのがいいですね。
キャラ立ちや設定のわりに、良い意味で描きたいことがシンプルだと思います。
これと「人魚ラプソディ」はジャンプ編集への対抗心で描いてあるようで、ジャンプを意識した作りだなーと感じました。

「妹の姉」
ルックバックの前身となるお話ですね。冒頭の衝撃が凄い。
さすが藤本さん…と思いますが、藤本さんの描かれる裸体は美術的というか、いやらしさがなくていいと思います。
短いお話なのでルックバックほどの熱量はなく、ほんわか終わっています。これはこれで好き。



普通読切集は好きな話が1~2本あればいいかな、というくらいなんですが、全体的に好印象で買って良かったです。
藤本タツキさんが好きなら買って損はないと思います!

読んで頂きありがとうございました!

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